群馬大学医師会会長 村上正巳

 
 田村遵一前会長の群馬大学医学部附属病院長就任に伴い、平成27年4月1日付けで群馬大学医師会会長を拝命しました村上正巳です。群馬大学医学部附属病院では、検査部長と患者支援センター長を務めております。群馬大学医師会は平成13年4月に設立され、平成15年度まで初代の会長を山中英壽先生が務められました。その後、森川昭廣先生が平成16年度から平成19年度、田村遵一先生が平成20年度から平成26年度まで会長を務められ、私が四代目となります。何分力不足ですが、これまでに副会長として前会長を支えてきた経験を生かして群馬大学医師会の発展に貢献できるよう努力する所存です。副会長は、桑野博行理事、齋藤繁理事ならびに大山良雄理事にお願いしております。何卒よろしくお願い申し上げます。

群馬大学医学部附属病院は、一連の医療事故の問題を契機として大きな転換点を迎えております。現在田村遵一附属病院長のリーダーシップの下、医療の質・安全管理部の改組、病院コンプライアンス推進室、臨床倫理委員会専門委員会ならびに死亡症例検証委員会の設置など様々な医療安全管理体制の構築に取り組んでいます。
診療体制においては、これまで第一外科と第二外科として別々に診療を行い重複する領域があったことの反省を踏まえて、ナンバー科による診療体制を廃止し、外科診療センターと内科診療センターに統合しました。外科診療センターは、群馬大学医師会副会長の桑野博行センター長の下、消化管外科、肝・胆・膵外科、循環器外科、呼吸器外科、乳腺・内分泌外科、小児外科の臓器別外科からなります。内科診療センターは、群馬大学医師会理事の倉林正彦センター長の下、循環器内科、呼吸器・アレルギー内科、消化器・肝臓内科、内分泌・糖尿病内科、腎臓・リウマチ内科、血液内科、脳神経内科の臓器別内科からなっています。地域の医療機関の皆様からご紹介いただく場合や患者さんが受診される際に大変わかりやすい臓器別の診療体制になったように思います。
地域医療への貢献は、群馬大学医師会の大きな役割の一つであり、このような群馬大学医学部附属病院の取り組みを地域の皆様にご理解いただけるよう、情報発信に努めて行きたいと思います。

今回の医療事故の問題を通じて、群馬県医師会ならびに各郡市医師会の先生方から様々な形で群馬大学医学部附属病院に対して貴重なご助言とご支援をいただきました。改めてお礼申し上げます。今後も引き続き群馬県医師会ならびに各郡市医師会にご協力いただき、病診ならびに病病連携、災害対策、救急医療、感染対策、新たに始まる医療事故調査制度への対応、各種の講演会や研修会の開催などを通して群馬大学医師会として地域医療に貢献して行く所存です。

群馬県内の医療機関における医師の確保ならびに地域医療提供体制の構築は喫緊の課題です。また、新たな専門医制度も始まり、地域医療枠の卒業生を含む若手医師のキャリアパス形成も重要な課題です。これらの課題に対応するためには、群馬県、群馬県医師会ならびに群馬大学医学部附属病院の緊密な連携と協力が不可欠であり、群馬大学医師会として体制整備に積極的に取り組んで行きたいと思います。

群馬大学医師会会員は現在約180名となっています。教授をはじめ多くの教職員の先生方に会員になっていただいていますが、医師国保に加入している大学院生の会員も多くなっています。今後、更なる医師会会員の増加に向けて努力し、地域医療に貢献できるよう体制作りを進めたいと思います。

群馬大学医師会への皆様のご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

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